当院はウサギの診察にも力を入れております。
ウサギは犬・猫に次ぐペットとして人気ペットの地位を確立したと思います。動物看護師もウサギの扱いには慣れておりますので安心してご来院ください。
多い病気
うっ滞(消化管うっ滞)
ウサギの最も多い病気は消化管うっ滞です。症状は食欲不振です。ある日突然急に始まることが多いです。季節の変わり目に多い傾向があります。ウサギは腸内の善玉菌と密接に関わりあって生きています、しかし、消化管うっ滞で胃腸の働きが落ちてしまうと悪玉菌が増えてしまい更に弱ってしまいます。そのため、なるべく早く治療を開始した方がよいです。
不正咬合
ウサギの歯は前歯(切歯)も奥歯(臼歯)も全て生涯伸び続けます。牧草を食べないなどの好き嫌いが原因になることが多いですが、生まれつき歯並びが悪くて起こることもあります。歯が異常に伸びてしまうと食欲不振になります。適切に切ってあげなければなりません。奥歯(臼歯)の不正咬合は症状に気づくのが遅くなる場合も多々あります、初期の症状としては何も食べていない時にも口をモゴモゴする事です、そのような症状があればすぐにご来院ください。
子宮疾患
メスのウサギは子宮に異常を起こすことが多いです。ある研究によると特定の年齢以上のメスウサギの2匹に1匹は子宮異常があるとも言われています。おなかの中の臓器ですので病気になっても発見が遅れることが多いです。病気になる前に予防として避妊手術をすることをお勧めします。(避妊手術は当院で行えます。)
ウサギの避妊手術のすすめ
当院では6か月齢前後(遅くても2歳まで)での避妊手術を推奨しております。
多くの動物病院ではウサギの手術は敬遠されることが多いです。その理由は、麻酔管理が難しい、内臓がもろく取り扱いが難しい、術後ケアが難しいといったことが挙げられます。当院では多くの経験を通じて犬や猫と同じように安全に手術しております。
手術前に血液検査をすることで肝臓や腎臓などの状態を把握し麻酔の安全性を確認しております。手術中、臓器からの出血を最小限に抑えるため血管を超音波シーリング装置で確実に止血しています。手術後には鎮痛剤や抗生剤を用いることで術後合併症を予防しています。
もっと詳しい情報にご興味のある方は旧サイト(PC版のみ)もぜひご覧ください。病気の症例報告もございます。
ウサギの去勢手術について
当院ではウサギの去勢手術も行っております。
オスウサギの問題行動としてマーキング(スプレー)があります。人や壁に尿をかける行為です、ひどい子ですと結構すごいことになります。(院長の大学生時代に飼育していたオスウサギはマーキングがひどくて賃貸の部屋の壁が一面黄色になっていました、当時は去勢できる病院が近所に無く去勢はしませんでした。)そんなマーキングも去勢をすればほぼ100%おさまります。マーキングでお困りの場合は去勢手術もご検討ください。
また、精巣の腫瘍や鼠経ヘルニアという病気の予防にもなります。ご希望の場合は、若くて体力のあるうち(6か月齢前後~2歳まで)に手術をすることをお勧めします。